拷問術  拷問。人が人を虐げるための技術。口を割らすため、忠誠を得るため、力を誇示  するため、屈折した欲望のため・・・・。人間を苦悶のはてに死に至らしめる、人間  の魔性が生んだ悪魔の技術手順(ノウハウ)・・・・。有史以来、人間たちは、あり  とあらゆる拷問を考え出してきた。中でも中世初期のヨーロッパに発するそれら  の方法は、あまりにおぞましく恐ろしいものが多い。今回は、その中のいくつか  をご紹介していこうと思う。あなたの理性が最後まで耐えられんことを・・・・。 【 水攻め 】  水攻めとはいっても、溺れさせたりするわけではない。「飲ませる」のである。  本人の意志とは関係無く、無理やり飲ませ続けるのである。当時には、これを行  ための専用の道具が作られていたという。四肢を縛り自由を剥奪した後、その漏  斗(じょうご)の用な道具を喉の奥に押し込む・・・・。あとは水を注ぎ入れ飲ませ  続けるのである。但し、あまり一気に飲ませると吐き出してしまったり、呼吸困  難で死んでしまったりするので、そうならならないよううまく調整して飲ませる  のが、この拷問の恐ろしいところであり、悪魔的なところなのである・・・・。くる  日もくる日も飲まされ続ける水。結果どうなるのか?体は見る間に水脹れしてい  く。それが末期に達した後・・・・全身に耐えがたいほどの激痛が走り出すのである。  呼吸困難と指の先にまで走る激痛、それでもなお飲まされ続ける水・・・・。世にも  恐ろしいこの拷問は、体に外傷をつけさせないために考案された物だそうです。 【 熱湯木靴 】  用意されるのは、少し大きめの木靴・・・・。それを履かせ、その透き間から熱湯を  注ぎ込む・・・・といのだけの、いたって簡単な拷問である。地味?そう思いますか。  ところがその地味さとは裏腹に、この拷問は「純粋な激痛」を味あわせることが  できる方法なのである。試してみると分かるが(といっても好きこのんで試す人  はいないだろうが・・)足、特に足の裏への刺激は全身に響き渡るのである。こと  に痛みの刺激は純粋に全身に伝わっていきます・・。足の裏には全身に通じる殆ど  の神経が集中しているというが、中世初期にそのことを認識し拷問に応用すると  は・・・・、全くもって恐ろしい限りである。 【 100本針 】  静寂のベールに包まれる深夜、一人の娘の絶叫が響き渡る。それは最初の一本目  が娘の体に刺し込まれた瞬間だった・・・・。  血の女王して有名なマリーが得意とした拷問である。要するに100余りの針を  一本一本体に刺し込んでいくというものである。その苦しさは創造に難しくない  と思うが、特記すべきはそれが「血」を効果的に採取するために考え出された方  法であるということである。若い娘の血が自分の肌を美しくすると信じていたこ  の狂った女王は、全身に針刺し込まれ血まみれとなった娘の体に自分の身体を擦  りつけ満足していたという・・・・。女性の美へのこだわりは、そこまで人を屈折さ  せてしまうものなのか・・・・。因みにこの狂った女王は、他にも拷問の(血を採取  する)道具を数多く作っている。例えば「針の棺桶」。フタの裏側に無数の針が  埋め込まれた棺桶で、それを・・・・・これ以上の説明は必要ないだろう。 【 灼熱椅子 】  鉄でできた椅子である。それを特性のカマドで真っ赤になるまで熱っし、それに  座わらせる・・・・。数ある拷問の中でも、その凄まじさでは最高レベルにある拷問  である。当時この拷問の対象になった人達は、その道具を見せられただけで震え  あがり、全てを告白したという・・・・。よって、実際にこれに座ったという人の記  録は残念ながら残っていない・・・。 【 指折り 】  これも特性の道具によるものである。5本の指それぞれに木の板が挟まるように  なっている道具で、その上部に付いているネジを閉めることで5本の指が同時に  板に締め付けられるというものである。実はこれも地味ではあるが純粋な激痛を  与えることができる方法で、当時は罪人への拷問としても広く用いられた方法で  ある。テーブルの角に指を押し付けて試して見るまでもなく・・・・、敏感な指先へ  の刺激は相当辛いことが分かるだろう。道具も簡単なことから、かなりの地域に  広がり長い間、用いられた方法の一つである。因みに指先の敏感さを利用した拷  問には、他に「爪剥ぎ」などもポピューラーであったことも付け加えておこう。 【 灼熱棒地獄 】  真っ赤に熱した鉄の棒を、体の部位に押し当てるというものである・・・・。肩・腕  ・胸等に押し当てるが一般的であるが、最も凄まじいのは・・これは書くのもおぞ  ましいのだが・・「目玉」に対するものである・・・・。被拷問者は予めまばたきがで  きないよう、瞼を固定される。そこへ、その熱して真っ赤になった棒をじょじょ  に「目」に近付けていく・・・・。被拷問者は避けることも目を閉じることも許され  ないのだから、まさに地獄の苦しみである。最終的には目を潰すまで行なわれる  訳であるが、到底そこまでは耐えられないことは言うまでもないだろう・・・・。  さて、いかがだったでしょう。 人間の魔性が生みだした悪魔の技法・・・・。あな  たの理性は最後まで耐えられたでしょうか。今回ここに紹介した方法は、数ある  拷問の中でもほんの一部にすぎません。他にももっと、それこそここには書けな  いような凄まじい拷問がたくさん存在します。それらはまた次の機会に、みなさ  んとご堪能していきたいと思います・・・・。  あぁ、おぞましきは人間かな・・・・・